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めっき・塗装複合試験

印刷用ページを表示する 更新日:2019年4月3日更新

複合被膜の不具合解析から製品化支援までをトータルサポート

めっき・塗装複合試験イメージ

私たちの身のまわりにある製品は、見た目を華やかにするための装飾性や、素材を保護するための機能性などを向上するために、めっきや塗装などの表面処理が施されています。
最近は、デザイン性や耐久性などを高めるために、めっきと塗装を組み合わせた複合処理をしている製品がたくさん出回るようになりました。それに伴って、めっきと塗装の両方に関わるトラブルの相談が多くなっています。

めっきと塗装の専門チームが連携して支援

めっき処理をした上に塗装を施した複合皮膜に関する問い合わせや、技術的な相談が都産技研へ数多く寄せられています。
表面・化学技術グループでは、めっき技術と塗装技術の専門チームを擁しています。今回、ブランド試験として、「めっき・塗装複合試験」をメニューに加え、お客さまからの相談を両チームの専門家が連携して対応することで、不具合解析から製品化支援までをより一層迅速にサポートします。

不具合箇所の解析

マイクロスコープの写真低真空SEMの写真サンプルを低真空SEMやマイクロスコープで観察することで、不具合箇所の観察・分析ができます。

左)低真空SEM
右)マイクロスコープ

耐久性試験

促進耐候性試験機の写真塩水噴霧試験機の写真耐食性試験、促進耐候性試験、摩耗試験等、各種の耐久性試験を実施しています。

左)塩水噴霧試験機
右)促進耐候性試験機

光化学的特性試験

鏡面光沢度計の写真高速分光測色計の写真皮膜表面の視覚測定として、色彩測定や鏡面光沢度測定を実施していま。

左)高速分光測色計
右)鏡面光沢度計

相談例

◆相談例1:腐食の原因調査

≪相談内容≫
亜鉛ダイカスト素材の上に銅めっき、ニッケルめっき、クロムめっき、クリヤ塗装を施した製品が部分的に腐食してしまったのですが・・・。

<回答>
腐食箇所の断面観察を行ったところ、塗装のはがれが確認され、不具合箇所の解明につながりました。めっき、塗装、素材は、それぞれ異なる仕様のため、断面観察用のサンプル作製は容易ではありません。都産技研では、塗装とめっきの専門家が協力し、各試験片にあったサンプルの作製にあたっています。

◆相談例2:製品開発

≪相談内容≫
亜鉛めっき鋼板の上に電着塗装と紛体塗装を施した製品の耐食性評価をしてほしいのですが・・・。

<回答>
亜鉛めっき鋼板の上に施す塗装の処理条件を変えて作製したサンプルについて、塩水噴霧試験による耐食性試験を実施し、その結果を元に腐食原因(要因)についてアドバイスしました。都産技研では、依頼試験だけでなく、改善策などのご相談にも乗っており、製品開発までサポートします。

担当研究員から

お客さまの抱える問題を解決するきめ細かい試験を展開

Q.どのような人たちが相談に来られるのですか?

A.
表面処理に関わる製造業の方々はもちろんですが、最近は商社や輸入業者といったサービス産業に関わっている方々からの相談が多くなっています。相談の多くは、見た目に問題が出てくる腐食や皮膜のはがれ等の原因調査です。


Q.試験はどのように進めるのでしょうか?

A.
相談に来られたお客さまの話をよく聞いて、問題点を掘り下げていきます。そして、必要に応じて試験の提案を行います。めっきは金属皮膜、塗装は樹脂系皮膜で素材をカバーする処理です。複合皮膜は異なる素材を密着させたものですので、うまく処理をしないとトラブルが生じることがあります。めっきと塗装のそれぞれの皮膜物性やその処理工程、トラブルが発生した時期などは、解決につなげる重要なファクターです。まずは、お客さまからお話を伺って、試験をする必要があるかどうか、あるとすればどのような試験が必要なのかを判断します。
めっき・塗装複合試験は、ただ単に必要な試験をすれば良いというものではありません。お客さまが抱えている問題を迅速に解決することを常に意識して取り組んでいます。相談をいただいてから解決に至るまで、一貫してサポートするのがこの試験の強みです。


Q.新しいブランド試験の意気込みを教えてください?

A.
「めっきと塗装のどちらに問題があるのか」と解析を求められる相談がよくありますが、その場合、めっきまたは塗装のみの相談だけでは、正確な判断ができません。2つのチームが協力して専門知識を出し合うことで、原因究明や今後改良すべき点についての提案を迅速に行うことができます。
試験終了後は、ただお客さまに成績証明書や報告書をお渡しするだけではありません。試験の実施方法や条件、結果についての解釈をわかりやすく説明し、問題解決につなげていくにはどうすれば良いかといった具体的な対策も提案しています。
それ以外にも、めっきの上に塗装を施した複合皮膜の製品開発支援も行っています。都産技研では、塩水噴霧試験機や複合サイクル試験機による環境試験、各種摩耗試験などの耐久性試験、また、光沢度測定や色彩測定などの光学的特性試験を行っています。これらの試験結果から、今後の改善点について提案することで、製品化につながるように努めていきます。

お問い合わせ

技術相談受付フォーム(外部リンク)からお気軽にお問い合わせください。担当部署におつなぎします。

 


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