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アイソトープ・放射線のはなし 2.アイソトープ・放射線の利用のいろいろ(7)

印刷用ページを表示する 更新日:2016年12月19日更新

 

(7)利用と安全確保

アイソトープ・放射線の利用に関する技術開発を進める場合、利用と安全確保は、相互に深く関連しています。この関係はよく車の両輪にたとえられます。いずれの一方でも欠けることがあってはなりません。

車の両輪の図

放射線利用の条件

放射線を利用するときには、次の要件が満たされる必要があります。

  • a.放射線を利用することによって、他の方法では得られない利益があること。
  • b.被曝線量をできるだけ低くする手段を講じること。
  • c.被曝線量が「国際放射線防護委員会」の勧告する限度や法令が定める限度を超えないこと。

放射線の安全確保の基本

安全確保は、二つの大きな柱に沿って実施されています。

  • a.放射線作業者の被曝線量をできるだけ低くすること。
  • b.住民の被曝を防止すること。

放射線作業者の被曝の低減

放射線作業者の被曝線量を低減するために、放射線取扱事業所は、次のことを基本に安全確保の手段を講じます。

  • a.線源を鉛や鉄などで遮蔽する。
  • b.線源からできるだけ離れて作業する。
  • c.作業時間をできるだけ短くする。

また、放射線作業者には、安全取扱に関する定期的な教育訓練と健康診断が義務づけられています。

周辺住民の被曝の防止

アイソトープや放射線を扱う施設では、放射線がもれたり、アイソトープが環境に放出されないように厳重に監視しています。

  • a.取扱施設からの漏洩放射線の監視
    モニタリングポストによる監視とサーベイメータによる定期検査を実施してしいます。
  • b.取扱施設からの排気の監視
    連続監視装置により放射能濃度を常時監視しています。
  • c.排水の監視
    実験施設からの排水は貯留槽に集め、放射能濃度を測つた後、安全を確かめてから放流します。
  • d.放射性廃棄物の管理
    放射性廃棄物は、法律に基づいて許可を受けた専門業者に処理を委託しています。

アイソトープ利用施設における監視装置の模式図

 


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