ページの先頭です。 メニューを飛ばして本文へ
トップページ > アーカイブス > アイソトープ・放射線のはなし 1.私たちと放射線のかかわり(5)

アイソトープ・放射線のはなし 1.私たちと放射線のかかわり(5)

印刷用ページを表示する 更新日:2016年12月19日更新

 

(5)放射線の生物への影響

初期の放射線作業従事者は放射線の防護の知識がなかったため、大量の被曝を受けていました。キュリー夫人をはじめ多くの犠牲者をだしました。
放射線による影響には、被曝して短時問に確認される急性影響と、長い潜伏期を経て現れる晩発影響に分けられます。
急性影響は、原水爆による被曝や原子炉事故等により一時的に大量の放射線を受けた時に見られる障害です。
これに対して、晩発影響は数年から数十年の潜伏期の後に現れる障害です。これには、胎児への影響、白内障・白血病やがんなどがあげられます。この晩発影響は一般的に急性障害よりも低い線量の被曝で現れます。

放射線の影響

  • 身体的影響
    • 短期間で現れる症状(急性症状)・・・・・皮膚の紅斑、脱毛など
    • 潜伏期を経て現れる症状(晩発症状)・・・白血病、がん、白内障など
  • 遺伝的影響
    • 代謝異常、軟骨異常など

放射線を受けた際に起きる影響

放射線を受けた際に起きる影響は、その原因が自然放射線であっても、医療用の放射線であっても、また核兵器の放射線であっても変わることはありません。影響の大きさが受けた放射線の種類と量によって異なるだけです。急性症状は0.25シーベルト以下では臨床的症状が現れませんが、3シーベルト以上になると皮ふの紅斑、脱毛が現れ、7シーベルトを超えると大多数の人が死亡します。

 


アイソトープ・放射線のはなし<目次>へ

 


ページの先頭へ