城南支所 機械計測実験室
公開日:2024年11月15日 最終更新日:2024年11月15日
城南支所では、精確な寸法計測を可能とする機器を活用し、地域企業の皆さまの新製品開発や事業化を技術面で支援しています。本記事では、試験品の寸法及び形状の測定支援 で使用している機器について紹介します。
三次元座標測定機(測定方式:接触式)
測定対象物の寸法、角度、輪郭形状、幾何偏差などを接触式プローブにより測定する装置です。熱影響の少ないガイドスケールを使用し、本体と測定対象物の温度補正ができるため、精確な寸法・形状測定が可能です。また、ロータリーテーブルを備えており、歯車や円筒形状部品の寸法測定を効率よく実施できます。
※本装置は公益財団法人JKA補助事業による補助を受けて設備導入しています。
※詳細はTIRI NEWS 設備紹介 三次元測定機[城南支所]をご確認ください。
マルチセンサ測定器(測定方式:ハイブリッド式)
プローブによる接触測定に加え、2種類の非接触測定法(光学画像センサ、距離センサ)で測定が可能な装置です。接触式センサは通常の寸法測定に加え、試験品表面をなぞりながら測定することで、三次元輪郭形状を得ることもできます。一方、非接触の光学画像センサと光学式距離センサは、接触式が苦手とする微細な形状の測定やプローブが届かない箇所の測定ができ、接触式と非接触式を組み合わせることにより、様々な形状の試験品の形状測定を可能としています。
※詳細はTIRI NEWS 2020年5月号設備紹介 マルチセンサ測定器をご確認ください。
(a) プローブによる接触測定の例
(b) 光学画像センサによる2次元(X,Y軸)非接触測定の直径測定例
(c) 光学式距離センサによる非接触段差測定例(プローブが届かない場所の段差測定)
図2 マルチセンサ測定器による測定例
測用X線CT装置(測定方式:非接触式)
測定対象物を360度回転させながらX線透視撮影を行い、得られた透視像群をコンピューター上で3D情報に再構成することで、非破壊/非接触で内部構造を断面画像や3Dで確認できる装置です。得られた撮影データを解析することにより、寸法測定、CADデータ等の設計値と実測値を比較ができます。
※詳細はTIRI NEWS 設備紹介 計測用X線CT装置をご確認ください。
レーザー顕微鏡(測定方式:非接触式)
レーザー光を対象物に照射し、その反射した光を検出することで形状を観察する装置です。波長の短いレーザー光(405 nm)を使うことで、光学顕微鏡に比べ優れた分解能で表面形状の観察・測定ができます。サブミクロンオーダーの3D形状観察・寸法測定、表面粗さ測定等が可能です。
※本装置は2024年11月より機器利用で運用開始予定です。
株式会社エビデント社提供
表面粗さ・形状測定機(測定方式:接触式)
部品の表面を触針でなぞることで、表面粗さや輪郭形状を測定する装置です。表面粗さ測定では、表面の凹凸をRa, Rzなどのパラメータで評価することができます。また、JIS B 0601などの規格に対応しています。形状測定では、取得した形状データから長さ、角度、径などの寸法測定や幾何公差の評価ができます。先端が鋭利な触針を用いることで、細溝など狭小部の形状も測定できます。
関連情報
仕様および利用料金については設備ページをご覧ください。
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