墨田支所施設公開とスミファ2024のご紹介‐墨田支所見学ツアー‐
公開日:2024年11月1日 最終更新日:2024年11月12日
今年、11月22日(金)・23日(土)に「第12回すみだファクトリー2024」(略称「スミファ」)が行われます。都産技研 墨田支所は22日(金)に施設公開・見学ツアーを開催します。本記事では、予定しているツアー内容の一部をご紹介します。
スミファ2024は、一般の方が墨田区の町工場を巡り、職人さんたちと交流しながらものづくりの”現場”を体験するイベントです。36もの企業が参加し、工場見学やツアー、ワークショップなど、魅力あふれる企画を多数行います。
都産技研 墨田支所では30分から1時間の施設公開・見学ツアーを行い、「人間にとっての使いやすさ」が評価できる機器を中心に、さまざまな測定装置をご覧いただくことができます。
「人間にとっての使いやすさ」に取り組む墨田支所
墨田支所は、「人間にとっての使いやすさ」や「快適・安全・健康」に配慮したものづくりに取り組んでいます。インテリアや雑貨、スポーツ用品、教育、エンターテイメントなど、多様化するライフスタイルに対応した製品・サービスの創出を支援しています。
性能評価の内容は「感覚を数値化する」「ヒトをはかる」「モノをはかる」の大きく3つに分かれています。
「感覚を数値化する」 においや衣類の締め付けなどを客観的に評価
「感覚を数値化する」に相当する評価では、手触りやにおいなど、ヒトによって異なる感覚を数値化します。ヒトによって感じ方はさまざまなため、客観的な数値を得ることで、製品の性能評価や差別化などに活用します。
衣服圧測定装置
「平均寸法ダミー」と呼ばれる、リアルな人間の形状や大きさに近づけた足の模型を使って測定を行います。実際に足の模型に靴下を履かせて、着用時に締め付ける力を測定できます。
におい分析システム、におい識別装置
対象物がどれくらいのにおいを発するのか、消臭剤がどれくらい効果を発揮しているのかなどを、測定するガスクロマトグラフ質量分析計を用いた「におい分析システム」や、半導体センサ法による「におい識別装置」があります。実際に試験者がにおいを嗅ぎながら確かめ、強さと質を数値化する装置です。
「ヒトをはかる」 製品を使う際の動作をリアルタイムに収録する
「ヒトをはかる」に相当する評価では、ヒトやモノの動き・圧力などをデジタル化し、ヒトが製品を使用した状態での性能評価を行います。墨田支所では「生活空間計測スタジオ」と「生活動作計測スタジオ」の2つの設備で、こうした評価に対応しています。
光学式モーションキャプチャシステム
生活動作計測スタジオの中央にある足元に置かれた「フォースプレート」の上にヒトが立つと、歩行時の力や、静止立位時の重心の揺らぎなどの身体の動作をソフトウェアで表示することが可能です。また、部屋内には「光学式モーションキャプチャシステム」のカメラが複数台設置されており、身体やモノに取り付けた反射マーカーが空間のどの位置にあるかを、位置座標データとしてリアルタイムで収録します。システムが収録したヒトの動きを反映した3DCG(3次元コンピュータグラフィクス)を画面で確認することで、ヒトとモノがどのように動作するかを評価することができます。
「モノをはかる」素材の特性や、過酷な環境下での変化を計測
「モノをはかる」に相当する評価では、モノの安全や安心に関連する性能評価を行います。素材の評価内容は、強度試験、摩耗試験、反発試験など多岐に渡ります。
サーマルマネキン
素材の保温性を評価するのが「サーマルマネキン」です。上半身男性型と全身女性型の2体があり、それぞれ17部位の温度を計測することができます。衣類を着せて温度を計測することで、保温性の評価が可能です。
日射環境試験装置
恒温恒湿など、さまざまな環境下における安定性の評価にも対応しています。「日射環境試験装置」では、太陽光を模した光源から光を当て続け、製品が屋外で日光に長時間さらされたときの温度変化や製品の安定性などを確かめることもできます。
スミファ2024当日は体験できる装置もありますので、この機会にぜひ墨田支所へご来所ください。
関連情報
- 第12回スミファ2024 すみだファクトリーめぐり
2024年11月22日(金)・23日(土) - 都産技研note
都産技研支所バスツアーを開催! ‐若手職員支所見学会‐
同じカテゴリの記事