熱エネルギー加工とは
鉄鋼材料・非鉄金属材料の熱処理、溶接・接合、粉末冶金など、以下の金属材料プロセス技術と金属組織についての試験・研究・技術支援を担当しています。
- 金属熱処理(炭素鋼、合金鋼など)
- 溶接・接合(溶接、摩擦攪拌接合など固相接合)
- 粉末冶金(圧粉成形、焼結など)
- 金属組織観察・評価、不良解析、破断面解析、磁粉探傷による非破壊検査など
主な内容
金属材料とその加工プロセスを基盤技術とし、軽量化、高強度化、複合化を中心に、金属部品の製造技術開発を行っています。これらの基盤技術の強化と高度化を通して、中小企業への技術支援を行っています。
金属組織制御
鉄鋼やアルミニウム合金、チタン合金、マグネシウム合金などの、熱処理、溶接・接合、粉末冶金による金属組織の制御を中心に、金属材料の高強度化、部品材料の軽量化、リサイクル・省エネルギーなど環境負荷低減技術の開発と、これらに関わる技術支援を行っています。
素形材加工技術
高機能化と高信頼性を目指した部品の複合化などの素形材加工技術の開発を行っています。熱処理による金属材料の高強度化や、溶接・接合や粉末冶金による複合化と軽量化を中心に、素形材の固有技術に関連する内容について、技術支援を行っています。
金属組織観察・破断面解析
鉄鋼、非鉄金属問わず、金属材料の特性は組織によって大きく変わります。それぞれの固有技術を担当する研究員による、各種顕微鏡や微小部の元素分析を用いた解析から、部品のトラブルや工程の改善につながる技術情報の収集とその解析を行います。
磁粉探傷検査(非破壊検査)
鉄鋼材料などの強磁性体の製品について、磁粉探傷機を使用した非破壊検査により、表層面の破損やクラック等の検査を行います。また、非接触式の超音波映像装置を使用した、剥離状態などの画像観察も行っています。
依頼試験
依頼試験
- 光学顕微鏡による金属組織試験
- 走査電子顕微鏡(SEM)観察
- エネルギー分散型分光分析器(EDS)による元素分析
- X線回折
- 超音波映像装置による像の観察
- 粉末冶金材料の密度測定・圧粉成形・焼結
- 磁粉探傷試験
※依頼試験のご利用方法・ご利用料金は、依頼試験ページにてご確認ください。
※その他ご相談の上、オーダーメード試験・オーダーメード開発支援にて、鉄鋼・非鉄金属材料に関する試験を承ります。
機器利用
主な研究
共同開発研究
- マグネシウム焼結体の複合組織化に伴う強度特性変化(H23)
- 粉末冶金法によるFe-Cu系自動車スクラップのリサイクリング(H22‐H23)
- 高機能アルミニウム合金鋳造品製造のための溶湯品質評価法の確立(H22‐23)
- 高品質アルミニウム合金ダイカストの開発(H21)
- タンタルと金合金との拡散接合による高意匠性宝飾品の開発(H20)
基盤研究
- 摩擦攪拌接合(FSW)と熱処理を併用した高機能異種金属複合体の創製(H27)
- 低温プラズマ窒化処理の開発(H27)
- 粒子分散型複合材の摩擦攪拌接合を対象としたツール形状の検討(H27)
- 低融点液相を利用した高強度マグネシウム合金の高速焼結法の開発(H25)
- 部分合金化処理による異種金属接合界面の反応制御(H22)
- 各種粉末混合によるマグネシウム系合金のミクロ組織制御(H23)
- 温間成形法を用いた純Mg粉末の成形性および焼結性に及ぼす成形温度の影響(H21)
- 高比強度軽金属材料の異種金属接合における接合界面の最適化(H20‐21)
外部資金導入型研究
- TLPによる難焼結マグネシウムの酸化被膜を介した焼結挙動の解明(科学研究費補助金 若手研究(B)、H26‐H27)
- 組成調整による接合界面反応の制御を利用した異種金属接合(科学研究費補助金 基盤研究(C)、H24‐H26)
- 温・熱間プレス成形金型寿命向上のための高温潤滑剤及び製造装置の開発(戦略的基盤技術高度化支援事業、経済産業省、H22‐H24)