加工機械の紹介(城東支所 試作加工・評価)
公開日:2026年6月15日 最終更新日:2026年6月15日

2025年11月4日に事業を再開した城東支所では、製品企画・設計・試作から材料・製品評価までの総合的なものづくり支援を行っています。なかでも設計・試作の段階でデジタル技術を活用することは、製品加工の効率化に大きく寄与します。そこで、それらデジタル技術を活用できるフライス盤や旋盤といった加工機を導入しました。また、材料に切断や穴あけ加工等に用いる汎用機器を新たに整備しました。これらの取り組みを通じて、MX(マシニング・トランスフォーメーション)の推進を図っています。
これらは、主に樹脂・金属・機械部品、金型の試作や追加工、開発した材料や工具の評価(工具寿命、表面粗さ、切削抵抗など)などを行う企業にご活用いただけます。本記事では、機器の特徴と活用方法をご紹介します。
工作機械の加工・稼働監視システム
中小企業におけるDX推進を支援するため、工作機械の稼働監視システムを整備しました。本システムは、各種加工機の電流値を解析することで、稼働状況(加工中、アイドリング中、停止中)を分析・集計するものです。また、加工機の稼働状況時間を集計・分析する加工機稼働モニタリングシステムを整備しました。工場でストップウォッチを用いて行っていた工程時間計測を、自動で実施することが可能です(図1)。
これまで実際に目で見て把握する必要があった設備の稼働状況や工程時間をデータとして取得・蓄積できるため、機械の停止時間などのロスの可視化、工程改善の検討に活用することが可能です。
さらに、各種加工機に振動センサを取り付け、びびり振動などの加工状態を解析する加工モニタを設置しました(図2)。仕上がりを待たずに加工の状態を検知できるため、不良加工の削減が期待できます。
加工モニタは、マシニングセンタ、半自動旋盤・NCフライス盤・普通旋盤に設置しています。解析結果は65インチモニターに表示され、各機器の稼働状況や稼働率を一目で把握することができます(図3)。この稼働監視システムを用いて、中小企業におけるDXを見据えた実証・実験に取り組んでいきます。


中段の赤い表示が異常加工状態を示しています。

同時5軸マシニングセンタ
マシニングセンタとは、自動で工具を交換する機能を搭載したNCフライス盤のことです。複数の工具を切り替えながら、形状加工から穴あけまでの工程を自動で行えます。また、ドリルやエンドミルなどの工具を回転させて材料を削ることもできます。
今回導入したマシニングセンタは、同時5軸マシニングセンタ(図4)です。上下・左右・前後に加え、回したり傾けたりしながら加工することが可能です。3軸加工機としても利用可能で、回転テーブルを備えているため、バイス(治具)に固定された材料の底面以外の面を加工することも可能です。また、主に加工関連商品の加工性能試験、複雑形状の部品・治具等の試作ができます。
本機は、デジタルツイン(デジタル上で実物と同じ状態を再現したもの)に対応した高度なCAM(コンピュータ支援製造)と連携ができます。また、制御装置に搭載された対話式プログラミング機能により、表形式で数値を入力するだけで、簡易的なプログラム加工が可能です。

NCフライス盤
NCフライス盤(図5)は、ドリルやエンドミルと呼ばれる回転工具を用いて、テーブルに固定した材料を前後左右に動かし切削する機械です。手動操作による平面加工、側面加工、穴あけ加工に対応しています。また、対話式プログラムを備えており、手動では加工が難しい円形(ポケット、島残し)の加工も、円弧モード、ポケットモード、島残しモードなどを活用し、加工方法や条件などの情報を画面に従い入力することで自動加工を行うことができます。樹脂・金属・機械部品、金型などの製作に活用されているほか、CAMなどで作成したプログラムの外部入力にも対応しており、工具交換を必要としない自動加工が可能です。

半自動旋盤
半自動旋盤(図6)は、材料を回転させながらバイト(刃物)で削る機械です。外径加工、内径加工、溝加工、ねじ加工などに対応しており、円柱形状やパイプ形状の部品加工に適しています。手動による加工だけでなく対話式プログラムに対応しており、加工形状、加工方法、加工条件などの情報を画面に従い入力することで、プログラムを自動作成し、手動では手間のかかる加工(サイクル加工)や難易度の高い加工(倣い加工)を自動化できます。また、CAMなどで作成したプログラムの外部入力についても、自動加工が可能です。

汎用機器
普通旋盤
普通旋盤(図7)は、材料を回転させ、その回転する材料にバイトを当てて削る機械です。外径加工、内径加工、溝加工、ねじ加工などが可能であり、シャフト、フランジ、リングなど円柱形状やパイプ形状の部品加工が行えます。ただし、手動による加工のため円弧形状や自由曲線の加工には適していないという特性があります。
この加工機の送り機構は人力で操作する構造であり、加工時に発生する振動や力をダイレクトに操作部で感じることができます。そのため、作業者の技能や感覚を加工品質に直接反映することが可能です。

その他の機器
そのほか、材料の切断を行うコンターマシン(図8)、弓のこ盤(図9)、マイクロカッタ(図10)や穴あけ加工を行うボール盤(図11)、タッピングボール盤(図12)、端面処理などができるグラインダ(図13)なども整備しています。






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