設備紹介
本部, 機械技術グループ
活性金属対応造形装置
公開日:2024年4月1日 最終更新日:2024年11月12日

- チタン合金や純銅、アルミニウム合金、ニッケル合金など、様々な金属の部品での試作が可能です。
- 振動リコーターや高温ヒーター、真空チャンバーなどを利用した特殊条件の造形に対応可能です。
- お客様開発の金属粉末による造形実験など、オーダーメード型技術支援でご活用いただけます。
※本装置は公益財団法人JKA補助事業による補助を受けて設備導入しています。
装置の特徴
PBF(Powder Bed Fusion、粉末床溶融結合)の方式を用いた金属AM装置(金属3Dプンター)であり、粉末材料をレーザーで溶かして積層することで、立体形状の金属部品を造形することができます。本体が小型でシンプルな構造になっており、材料交換が容易なため、様々な材料を使った部品試作や少量の粉末による造形実験などに柔軟に対応することが可能です。また、チタン合金などの活性な金属や高出力レーザーによる純銅の造形も行うことができます。。その他、特殊なオプション機能を複数搭載しており、製作が難しい部品の試作造形や金属AMの先端技術の研究開発など、様々な目的・用途に使用できます。

表1 装置仕様
項目 | スペック |
---|---|
造形スペース | 通常時: 直径140mm×高さ200mm リダクション時: 直径55mm×高さ200mm ヒーター使用時: 直径100mm×高さ150mm |
対応材料 | チタン合金Ti6Al4V、純銅、アルミニウム合金AlSi10Mg、ステンレス鋼SUS316L、ニッケル合金Inconel718など |
光源 | ファイバーレーザー(1000W、1070nm、シングルモード) |
雰囲気 | Ar、N2 (真空チャンバー付き) |
各種機能
- 振動リコーター
リコーターのブレードを振動させながら粉末を敷くことで、微細粉末や異形状粉末など、流動性の低い粉末を使用した造形に対応可能です。 - 3Dガルバノスキャナー
レーザーが集光する位置を3次元的に変えることができるため、様々なレーザースポット径を用いた造形に対応できます。 - 高温ヒーター
造形物を最大800℃に加熱するヒーター機能により、造形プロセス中に生じる残留応力の緩和など、熱処理をしながら造形することができます。 - 真空チャンバー
チャンバー内を真空にする機能を搭載しており、極低酸素の雰囲気下での造形や粉末材料に含有する微小水分の除去が可能です - デュアルパイロメーター
レーザー照射時の材料溶融部の放射エミッションを測定・記録することで、造形プロセス中の不良状態などを可視化することができます。
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