バンコク支所の取り組み ‐METALEX出展・在タイ日系企業向けラボツアー‐
公開日:2025年2月1日 最終更新日:2025年2月1日

お客さまの利便性を高め、より魅力的な技術支援をお届けすべく、バンコク支所は事務所を移転し、2024年9月より新事務所にて業務を開始しております。本記事はTIRI NEWS 2024年12月15日号の続編として、バンコク支所の普段の業務についてご紹介します。
バンコク支所における各種業務
バンコク支所における業務は、その立地上、バンコク支所特有の対応を求められる場合があります。例えば技術支援の場合、「在タイ(ASEAN)の日系企業の技術支援のみを実施する(現地企業に対する直接的な技術支援は実施しない)」、「依頼試験、機器利用など設備を用いた技術支援は実施しない」、などです。以下に取組み内容を紹介します。
技術相談
2023年度に416件の技術相談を受付けており、2024年度も同程度の件数となる見込みです。相談内容はさまざまであり、「取り扱っている製品に不具合が発生したため、原因究明をしたい」との相談について、本部職員とオンラインでつなぎながら対応した案件や、「廃棄物のリサイクル利用を目指したい」との相談に対して、タイ国立科学技術開発庁(NSTDA; Thailand National Science and Technology Development Agency)の該当部署に同行し、研究技術開発の足掛かりにつなげた案件などがあります。
技術セミナー
毎年定期的に基礎的な技術セミナー(現地とオンラインのハイブリッドセミナー)を開催しており、2023年度は6件、2024年度はこれまでに5件開催しています。原則として、本部や支所の職員が技術セミナーの講師を務めます。説明は日本語ですが、日本語とタイ語の翻訳AIツールを導入しており、日系企業に勤務するタイ人職員が受講できるように工夫しております。
情報発信、ラボツアー
定期的なメールマガジンや展示会への出展など、積極的な普及活動を実施しています。11月20日~23日までバンコクにて開催されたMETALEX2024では、当センターブース内に都内中小企業2社(株式会社GOURIKIコーポレーション様、トーチョーマーキングシステムズ株式会社様)がブースを構え、合同で出展しました(図1、図2)。4日間で10万人を超える方が来場され、効果的な情報発信になったと感じます。
また、日本人技術者同士の交流を主目的としたラボツアーを定期的に行っており、日系企業だけでなく在タイ日系機関・大学など多くの方々にご参加いただいています(図3)。さらに、東京都中小企業振興公社(Tokyo SME)様と共に工業団地や日系企業を訪問し、現地での普及活動、技術・経営支援を行っています。


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その他
現在、タイには約6,000社の日系企業が存在し、うち製造業は2,300社ほどとかなりの割合を占めます。したがって研究技術に関して日系企業を支援するためには、日系機関同士の「横のつながり」を強化することが極めて重要です。以前より在タイ日本大使館にて、「科学技術連絡会(10機関程度)」、「在タイ大学連絡会(15機関程度)」をそれぞれ年に4回開催しており、定期的な情報交換会を実施しています。バンコク支所はいずれの研究会にも参加しており、「横のつながり」を活用した技術支援に取組んでいます。
以上、2回にわたってTIRI NEWSでバンコク支所について紹介させていただきました。タイ(ASEAN)地域で事業を展開される日系企業の方は、バンコク支所について、ぜひ頭の片隅に留めていただければ幸いです。
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