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大型X線CT装置 ―高速X線透視検査―

印刷用ページを表示する 更新日:2023年7月1日更新

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大型X線CT装置はX線を照射することで鋳物や精密部品など様々な試験品の内部状態を非破壊で観察することに利用されています。本記事では装置の特徴について概説し、高速度カメラを用いた高速X線透視検査とその活用事例について紹介します。

計測分析技術グループ TEL. 03-5530-2646​

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装置の特徴

大型X線CT装置はマイクロフォーカス(最大管電圧300 kV)およびミニフォーカス(最大管電圧430 kV)の2種類のX線管を備え、フラットパネル検出器(FPD)を用いたX線CTスキャンにより樹脂製品や鋳物中のµmオーダーの異物や欠陥および精密機器や小型エンジンなどの幅広い製品の内部構造を断面画像や3D画像で観察することができます。

また、CADやCAEで利用可能な3Dデータ形式(STL等)の出力や欠陥解析なども行うことができます。

さらに、高速度カメラとX線イメージインテンシファイア(X線I.I.)を組み合わせた検出システムにより、高速で運動する物体のX線透視検査も可能です。

図1 大型X線CT装置の内部
図1 大型X線CT装置の内部​

 

高速X線透視検査

高速X線透視検査ではマイクロフォーカスX線管を使用し、高速運動する内部部品の挙動や衝撃による一瞬の破損・変形などをゆっくりと詳細に観察できます。稼働時の不具合調査や落下・衝撃解析に有用です。装置内部には電源コードがあり、試験品等に通電し稼働させることが可能です。

 

最大フレームレート
(1秒あたりの最大撮影枚数)

1024×1024画素時:16,000 fps
1024×768画素時:20,000 fps
640×480画素時:48,000 fps

撮影可能時間
(1024×1024画素時)

2000 fps時:約21.8秒
5000 fps時:約8.7秒
16,000 fps時:約2.7秒
(フレームレートにほぼ反比例)

最大撮影視野

直径約200 mm(試験品の形状・大きさによる)

最大搭載寸法・質量

直径600 mm×高さ720 mm、60 kg

 

高速X線透視検査の活用事例

高速X線透視検査の具体例として、モーター等の部品が回転する様子(図2)や携帯電話の落下衝突の様子(図3)についての動画を紹介いたします。

観察したい物体の回転速度や落下速度に応じた適切なフレームレートを選択することで、不具合の確認や落下・衝撃解析に役立てることができます。

図2 モーター等の高速回転部品の高速X線透視検査

図3 携帯電話の落下衝突の高速X線透視検査


 

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