Q43:サプライヤーから特定有害化学物質情が入手困難な場合の対応方法を教えてください。
最終更新日:2025年3月6日
許容濃度以上の対象物質が含まれているかのリスク評価
まず、サプライヤーが供給している部品(製品)に許容濃度以上の法規制対象物質が含まれているリスクを評価し、リスクが高い場合には、そのリスクを下げるために必要な項目に絞って情報の提供を依頼します。
- 「なぜ、その情報が必要なのか」を説明し、そのままでは購入を継続することができないことを伝える
- 次に、サプライヤーと一緒にその管理方法を考えることを提案し、場合によっては支援をすることも提案する
自社の管理体制を構築したときと同じようにサプライヤーの工程のリスクがどこに有るのかを一緒に洗い出すことがポイントです。
リスク洗い出しの例
材料にリスクがある場合
材料を支給するか、または材料を指定することで解決できます。材料の誤使用によるリスクが高ければ誤使用を防ぐ管理方法を提案します。
特定工程での汚染(コンタミネーション)のリスクがある場合
汚染を防ぐ治具を提供するか汚染除去方法を提案します。リスクの高い工程に対しては重点を置き、管理を強化してもらえればその他のリスクの低い工程は通常の管理で問題ありません。
工程管理の強化
このように工程管理を強化した上で、当面は受入検査で定期的に測定・分析を行い、問題が無ければ検査の頻度を少なくしていきます。サプライヤーの工程実査も定期的に行い、決められた管理や記録がきちんと継続的に行われているかを確認して、最終的な記録を残します。
このような管理を行うことで、法規制対象物質に関する情報を新たに入手することは必要がなくなり、混入などのリスクも大幅に低減することができます。
工程管理の参考情報
工程管理の方法の参考として、経済産業省のウェブページに「製品含有化学物質管理ガイド企業担当者向け(外部リンク)」があります。
サプライヤーに化学物質管理の必要性をよく理解していただくことと、管理を徹底することにより企業の信頼が強化されて、新規に顧客を開拓する際、サプライヤーのアピールポイントにもなります。