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37 RoHS(II)指令への対応のため、非含有証明書などの情報をどの程度集める必要がありますか?

印刷用ページを表示する 更新日:2023年7月1日更新

特定有害物質の非含有証明書の収集

RoHS(II)指令の順法の確証は、サプライヤーから非含有証明書の収集を行うことが基本となりますが、非含有と判断できないものに対しては、EN IEC 63000:2018のリスクベースにより、自社で決めることができます。

一方で、リスクはゼロにすることができず、また、定量化も難しいものです。判断が難しい場合は、分析により非含有を確認する必要があります。

 

リスクの管理

リスク

  • リスク= ハザード×ばく露・確率(起こりやすさ)
  • ハザード=法的義務や影響など

日本企業はハザードを絶対に違反してはならないとして、「万が一」ではなく、「万々が一」に備える気風があり、リスクベースと言いつつも「万々が一」に備えたハザード管理になっていることが多いようです。

一方、EU域内ではリスク管理がある程度定着していますので、日本企業からみると、管理が緩いように思えますが、EU企業はリスクに応じてメリハリを付けた管理をしています。

EUの材料メーカーやユニットメーカーなどはかなり厳しい管理を行っており、日本のサプライヤーに厳しい要求をしている事例もあります。

リスク管理

リスク管理はリスクの特定から始めます。RoHS(II)指令の場合、特定有害化学物質の使用、混入する可能性を確認します。

例えば、下記です。

  • 工程:機械加工・表面処理(化学めっき、電気めっきなど)・射出成型など
  • 素材:金属(鉄・銅など)・樹脂(PVC・PPなど)など
  • 原産地国など

自社に納品されるまでの工程や使用材料から、リスクを点数付けし、同時にサプライヤーの管理レベルからリスクを算定します。

リスクの算定

リスクを算定する方法はRoHS指令の要求事項であるEN IEC 63000:2018にありますが、使用材料の含有リスクはIEC62321-2が参考になり、サプライヤーの管理レベルは各社で行っているサプライヤー評価制度を利用します。

例えば、ステンレス材を加工している部品では、特定有害化学物質の含有やコンタミネーションの可能性は極めて少ないため、ステンレス材を使っていることの確認で構いません。

しかし、塗装をしている場合は、塗料から鉛やカドミウム、フタル酸エステルなどが混入する可能性が考えられますので、塗料のSDS(Safety Data Sheet : 安全データシート)を確認する必要があります。

また、めっきや射出成形などの工程を含むケースおいても、含有リスクは高くなります。SDSの入手が難しい場合、使用される塗料などのSDSを確認するという方法もあります。

 


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