2025年度 本部

使用環境と不快感を定量化した効率的な製品の騒音対策

最終更新日:2026年2月27日

アピールポイント

  • 使用環境で変わってしまう音量感を手軽に確認
  • 不快感のない動作音目標値を設定可能
  • コストと性能のバランスの良い騒音対策

技術内容

技術の特徴

  • 環境音を考慮した製品の音量感を表す指標「マスクラウドネス」で「気になる」感覚を数値化することが可能
  • 騒音の「気にならない」許容値を把握することで低騒音製品開発の指標に活用可能

技術の概要

ハンディファンを使用する人物のイラスト。周囲の音環境によって製品の音がどう聞こえるかを表している。
図1:製品使用シーンのイメージ(ハンディファン)

課題と目的

課題: 静音性の明確な基準は存在せず(使用環境により異なるため)、静音性を求めるほど対策コストが増加します。
目的: 使用環境を考慮した音量評価方法を提案し、人の感覚と合わせた評価により騒音許容値の設定方法を提案します。

研究成果

環境音のマスキング※1の影響を考慮した「マスクラウドネス※2」に着目し、「気になる」感覚との統計的に有意な相関を確認しました(相関係数 0.7)。

ハンディファンの音量(57dBA)が、環境音なし、オフィス(50dBA)、ホテルロビー(60dBA)、電車内(70dBA)の各環境でどの程度の「マスクラウドネス(sone)」として知覚されるかを示した棒グラフ。環境音が大きいほどマスクラウドネス値が下がり、聞こえにくくなることが数値化されている。
図2:環境音下での製品音量の数値化

「気になるか」を騒音許容の指標とし、被験者実験で評価量との対応を明確化しました。「聞こえるけど気にならない」音量を把握可能です。

ハンディファンのマスクラウドネス値に対し、被験者が「気にならない」~「気になる」と感じる度合いをプロットしたグラフ。統計的に有意に「気になる」と判定される閾値が示されている。
図3:「聞こえるけど気にならない」音量の把握

※1 マスキング:目的音(ここでは製品音)がその他の音(ここでは環境音)によって聞き取りにくくなる現象
※2 マスクラウドネス:マスキングを考慮したラウドネス(音の大きさの感覚を表す指標)で、Zwickerの提唱する計算手法に基づき算出

企業へのご提案

  • 使用環境での製品の音量感を評価したい方
  • 費用対効果の高い騒音対策をご希望の方
  • 使用環境で目立つ音(アラーム等)の設計を行いたい方

オーダーメード型技術支援・共同研究のご相談をお待ちしております。

研究成果に関する文献・資料

  • 中村ら, 日本音響学会 音講論(秋), pp.1407-1408 (2024)
  • 宮入ら, 日本音響学会 騒音・振動研究会資料, N-2025-10, pp.1-5 (2025)
  • 中村ら,日本音響学会 音講論(秋),pp.1521-1522 (2025)
  • TIRI NEWS, https://www.iri-tokyo.jp/tiri-news/jigyo-2024-12-01/ (2024)

研究者情報

事業所
本部
グループ
光音技術グループ
担当者
中村 史香

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