燃焼試験の概要

 航空機内装品向け(プラスチック材、表皮材など)の燃焼試験は、航空機規格によって規定され、耐火性証明の基準となります。搭載箇所や機体により要求される試験は様々であり、都産技研では燃焼試験の中でも最も一般的である4種類の試験について対応しております。

 試験は規格で定められた燃焼試験装置内で実施し、試験片をブンゼンバーナーによって一定時間加熱します。燃焼した長さや燃焼した速度を計測し、材料の難燃性や自己消化性の評価基準に使用します。

 実際の試験例について以下の動画でご紹介しております。

航空機内装品を対象とした燃焼試験

 東京都立産業技術研究センターでは、航空機産業への参入支援事業の一環として、FAR Part25 Section 25.853 and 25.855/CS25.853 and 25.869/耐空性審査要領 第III部 4-10に準拠した燃焼試験(Flammability Test)を実施しております。対応可能な試験は以下の通りです。

(a) 垂直12秒燃焼試験/垂直60秒燃焼試験

  • FAR Part25 AppendixF PartI (b)(4)
  • EASA CS 25 AppendixF PartI (b)(4)
  • 耐空性審査要領 第III部 附録F I 2 4
  • DOT/FAA/AR 00/12 AIRCRAFT MATERIALS FIRE TEST HANDBOOK : Chapter1 “Vertical Bunsen Burner Test for Cabin and Cargo Compartment Materials”

(b) 水平15秒燃焼試験

  • FAR Part25 AppendixF PartI(b)(5)
  • EASA CS25 AppendixF PartI(b)(5)
  • 耐空性審査要領 第III部 附録F I2(5)
  • DOT/FAA/AR-00/12 AIRCRAFT MATERIALS FIRE TEST HANDBOOK: Chapter3 “Horizontal Bunsen Burner Test for Cabin, Cargo Compartment, and Miscellaneous Materials”

(c) 45度燃焼試験

  • FAR Part25 AppendixF PartI(b)(6)
  • EASACS25 AppendixF PartI(b)(6)
  • 耐空性審査要領 第III部 附録F I2(6)
  • DOT/FAA/AR-00/12 AIRCRAFT MATERIALS FIRE TEST HANDBOOK : Chapter2 “45-Degree Bunsen Burner Test for Cargo Compartment Liners and Waste Stowage Compartment Materials”

(d) 60度燃焼試験

  • FAR Part25 AppendixF PartI(b)(7)
  • EASACS25 AppendixF PartI(b)(7)
  • 耐空性審査要領 第III部 附録F I2(7)
  • DOT/FAA/AR-00/12 AIRCRAFT MATERIALS FIRE TEST HANDBOOK : Chapter4“60-DegreeBunsen Burner Test for Electric Wire”

ご利用料金のご案内

 ご利用料金については依頼試験一覧(料金表)の項目25.1.8から25.1.10をご覧ください。ご利用料金の積算例についてはよくある質問コーナーにてご紹介しております。

よくある質問コーナー

Q1 航空機規格試験は誰でも利用できますか?

 「よくあるご質問」のQ2に記載の通り、日本の法務局に登記されている法人の方であれば、利用することができます。日本の法務局に登記されている法人の方とは、その法人の従業員(雇用関係を有する者)の方としています。航空機規格試験においては他の依頼試験と同様の扱いとなっております。

Q2 FARと耐空性審査要領は何が違うのでしょうか?

 基本的に試験内容は同一になります。それぞれの規格内で記載される寸法などの単位が異なる場合がありますが、試験結果への影響はありません。

Q3 試験片が規定の寸法に満たない場合はどうしたらいいでしょうか?

 基本的に規定で定められた寸法で試験片の作成をお願いしております。なお、試験の対象品がそもそも規定の寸法に満たない場合は別途ご相談ください。事前にご相談いただいて試験を実施した例はあります。

Q4 実際の試験装置を見てみたいのですが可能ですか?

 事前にご相談いただいた場合のみ、見学可能です。

Q5 料金表の見方を教えてください。

 例)垂直12秒試験を1品目実施する場合(中小企業様からのご依頼、参考:依頼試験一覧(料金表)

 項目名称小計

A

25.1.8.航空機規格・燃焼試験(FAR Part25 AppendixF PartI(b)(4))垂直燃焼試験-12秒試験 [3測定につき]10,890円×1品目=10,890円

B*

25.1.10.航空機規格・燃焼試験(FAR Part25 AppendixF PartI(b))試料の前処理 恒温恒湿器によるもの [1時間につき]2,890円×最初の1時間=2,890円

C*

25.1.10.航空機規格・燃焼試験(FAR Part25 AppendixF PartI(b))試料の前処理 恒温恒湿器によるもの(同一試料の追加)100円×23時間=2,300円

合計(A+B+C)

16,080円

(*燃焼試験は規格により、試験片は事前に少なくとも24時間の調質が必要となります。)

詳しい内容につきましては、別途お問合せください。規格に準拠した試験結果ではなくなりますが、お試しの1枚試験でも受け付けております。

Q6 申し込みから試験の流れを教えてください。

 基本的に以下の流れをご案内しております。

(1) 電話やメールにて試験方法及び日程のご相談、決定

(2) 試験お申込み、料金お支払い

(3) 試験品の受け取り

(4) 試験品の調質後、試験実施

詳しい内容につきましては、別途お問合せください。

Q7 英文報告書の発行は出来ますか?

 英文報告書の発行は可能です。航空機規格試験は国際規格のため、英文報告書への需要に対応しております。下記は英文報告書のサンプルになります。

燃焼試験英文報告書表紙
燃焼試験英文報告書本体

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