Q5:RoHS(II)指令の整合規格EN IEC 63000:2018について教えてください。

最終更新日:2025年2月27日

RoHS(II)指令の整合規格

RoHS(II)指令の整合規格は、委員会実施決定 (EU)2020/659により、2021年11月18日よりEN 50581:2012からEN IEC 63000:2018に変更されました。

RoHS(II)指令の整合規格 EN IEC 63000:2018

EN 50581:2012と大部分は同じ

EN IEC 63000:2018はEN 50581:2012に基づいて作成された IEC 63000:2016をベースに作成されており、EN 50581:2012とほぼ同じ内容です。

【変更点】

  • 電気・電子機器中の特定物質の測定・分析に関する引用規格がIEC 62321:2009からIEC 62321 (all parts)に変更
  • 材料宣言については、IEC 62474:2012を引用規格とする(EN 50581では参照規格)
     

EN IEC 63000:2018の構成

EN IEC 63000:2018は、製造者が電気・電子機器における有害物質の非含有を保証するために要求される技術文書の作成に関するガイドラインで、以下の構成となっています。

 1 スコープ
 2 引用規格
 3 用語と定義
 4 技術文書 
  4.1 概要
  4.2 技術文書の内容
  4.3 材料・部品およびまたはサブアセンブリに関する情報
  4.3.1 製造者が行うタスク
  4.3.2 必要な情報の決定
  4.3.3 情報の収集
  4.3.4 情報の評価
  4.3.5 技術文書のレビュー

4.3.3項では、RoHS(II)指令の適合性を証明するため、製造者と材料に関する以下の文書が必要とされています。

   a. 製造者の宣言および/または契約上の合意
   b. 材料宣言
   c. 分析試験結果

EN 50581:2012からの変更点

材料宣言の引用規格

EN IEC 63000:2018では、材料宣言の引用規格はIEC 62474:2012と定められています。
 

電気・電子機器中の特定物質の測定に関する引用規格

EN IEC 63000:2018では、電気・電子機器中の特定物質の測定に関する引用規格が、EN 62321:2009からIEC 62321 (all part) に変更になりました。

従来のEN 62321:2009は、当時のRoHS規制対象だった6物質の濃度定量方法の規格でしたが、変更後は、物質の種類については特定がなく、また発行年の指定がないため、追加される測定・分析手順など最新版の規格が適用されます。

参照: FAQ 04「RoHS(II)指令が求めるCEマーキングへの対応とはどのような内容でしょうか?」

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