Q2:RoHS(II)指令の特定有害化学物質は、今後も追加されるのでしょうか?
最終更新日:2025年2月3日
RoHS(II)指令の特定含有化学物質の見直し
RoHS(II)指令では、第6条(1)において、他の化学物質関連法令やREACH規則の認可対象物質や制限対象物質などを考慮し ながら、欧州委員会に対して、2014年7月22日までに附属書IIの特定有害化学物質の見直しや修正を検討するよう求め、以降は定期的に実施するように規定されています。
RoHS(II)の特定有害化学物質 10物質
- 鉛
- 水銀
- カドミウム
- 六価クロム
- PBB
- PBDE
- フタル酸ビス(2-エチルヘキシル)(DEHP)
- フタル酸ブチルベンジル(BBP)
- フタル酸ジブチル(DBP)
- フタル酸ジイソブチル(DIBP)
このうち、フタル酸エステル4物質は、2015年に公布された委員会委任指令で、特定有害化学物質として追加されたものです。
特定有害化学物質追加の検討
特定有害化学物質追加の検討については、欧州委員会から制限物質のリストのレビューと RoHS(II) に基づく新しい免除要求の評価のための調査がドイツのOeko-Institut e.V.に委託されています。
このプロジェクトはPack 15として2018年2月から始まり、Oeko-Institut e.V.による最終報告書(外部リンク)が2020年12月に公表されました。最終報告書では、7物質群について制限対象物質に追加するための評価結果がまとめられています。評価結果は以下の通りです。
追加が推奨された物質(群)
- 中鎖塩素化パラフィン(MCCPs)
- 2,2’-ビス(4’-ヒドロキシ-3’,5’-ジブロモフェニル)プロパン(TBBP-A)
上記2物質が追加されると、含有が制限される特定有害化学物質(群)は12物質群となります。
報告書で追加が推奨されなかった物質(群)
- 塩化ジクロロコバルト(II)
- 硫酸コバルト(II)、硝酸コバルト(II)、炭酸コバルト(II)、酢酸コバルト(II)
- 三酸化二アンチモン
- りん化インジウム(InP)
- 硫酸ニッケル(II)
- スルファミン酸ニッケル(II)