標準電圧電流発生器
公開日:2022年7月1日 最終更新日:2025年3月17日

- 安定した電圧や電流、直流抵抗を発生可能
- デジタルマルチメータやハンディテスタの校正試験が可能
- 国家標準へのトレーサビリティが確保された校正証明書を発行
装置の特徴
電気計測器は、電圧や電流などを測る用途として、様々なものづくりの現場で使用されています。しかし、計測器自身も経年変化などによって測定値にズレが発生します。したがって、計測器を健全に使用するには、定期的に校正を行うことが必要です。
本装置は、主にデジタルマルチメータやハンディテスタをはじめとした、デジタル表示の電気計測器の校正試験に用いる装置です。安定した直流電圧、交流電圧、直流電流、交流電流および直流抵抗を発生することが可能です。
本装置を用いた校正試験の標準器には、上位機関で校正された高精度デジタルマルチメータを使用します。これにより、国家標準へのトレーサビリティが確保されます。表1に示す範囲内の校正試験に対応しています。
表1 各電気量の校正可能範囲
電気量 | 校正可能範囲 |
---|---|
直流電圧 | 0 V~1000 V |
直流電流 | 0 A~20 A |
交流電圧 | 20 mV~1000 V |
交流電流 | 100 μA~20 A |
直流抵抗 | 0 Ω~1100 MΩ |
活用例
図1に示すように、本装置から被校正器へ電圧等を入力すると同時に、当センターの標準器へ入力します。被校正器の校正点に応じて本装置の値を調整し、標準器でそれを読み取ることで校正を行います。
本装置は、例えば直流電圧1 Vであれば、±13 ppmの安定した電圧を被校正器へ入力でき、表示分解能4.5桁までの計測器(図2-1参照)を校正する能力を持っています。ユーザーは、校正証明書に記載された校正点(表示値)と校正値のズレを必要に応じて補正することで、信頼性が確保された測定を行うことができます。また、校正試験まで必要のない低精度の計測器(図2-2参照)に関しても、簡易的にチェックすることで動作の健全性を確認することができます。


依頼試験料金
料金は、校正試験をご依頼の計測器によって異なります。詳細は下記リンク先の16.1.4.校正試験(電気)をご覧ください。
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