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都産技研の支援内容・支援事例を幅広く展示 「産業交流展2024」出展レポート

公開日:2024年12月15日 最終更新日:2024年12月15日

都産技研の支援内容・支援事例を幅広く展示「産業交流展2024」出展レポート

2024年11月20日から22日までの3日間、約700社の中小企業が出展する国内最大級の総合展示会「産業交流展2024」が東京ビッグサイトで開催され、都産技研ブースには多くの方にご来場いただきました。当日の様子をお伝えします。

都産技研の支援事例やプロジェクト事業などを展示

都産技研ブースでは事業紹介をはじめ、各研究グループや支所の設備紹介、支援事例などを幅広く展示しました。

事業紹介では、技術相談や研究開発などの支援メニューを紹介したほか、過去に「都産技研公式note」で発信した内容について、デモを含めた展示を行いました。プロジェクト事業の展示では各分野のプロジェクトを紹介し、「クラウドと連携した5G・IoT・ロボット製品開発等支援事業」「活発な活動を支える障害者用具等研究開発推進事業」のコーナーでは、実際に企業と共同研究を行った製品を展示しました。

また、製品開発支援ラボの紹介では、ラボに入居する企業によるパネル展示や製品デモが行われ、来場者が解説に興味深く耳を傾ける様子も見られました。そのほか、東京都と隣県の連携機関による展示や、つくば市の企業の共同出展も行われました。

製品開発支援ラボの紹介

技術支援による成功事例の紹介

11月20日、西1ホールのサブステージでは、「都産技研の技術支援で輝く中小企業の成功事例」と題して3件の支援事例が発表されました。

炭素繊維複合材の成形ができるまで 

長年にわたり鞄・ケースを取り扱ってきた株式会社漆原は、新たなスーツケースの製品化に向けて複合繊維を開発。炭素繊維複合材料を真空成形機で成形するにあたり、都産技研で材料特性の検証などを実施しました。強固な炭素繊維複合材による深絞りを実現し、2023年にはプラスチック成型加工学会技術進歩賞を受賞しました。

「中小企業では試験設備がなく、技術的な裏づけを取るのが難しい。都産技研では万能試験機や熱プレス機などの機器利用や、依頼試験、技術相談をさせてもらい、技術的課題の解決につながりました」(株式会社漆原 漆原和告 氏)
 

 

次世代通信技術を使用した生産設備一括監視AIシステム

株式会社MAZINは、射出成形などの生産業務の中で起きる不具合の原因特定を行いたいというニーズに応え、都産技研の公募型共同研究にて「次世代通信技術を使用した生産設備一括管理AIシステム」の研究に取り組みました。数十~百台単位で稼働する生産設備から必要なデータを取得し、それらを5GとWi-Fi6で構築したネットワークで収集し、AIによる分析で不具合の原因を特定するシステムです。

「次世代通信技術について都産技研で技術相談を行い、実証実験では都産技研で実際に使われている射出成形機で予備実験を行いました。公募型共同研究終了後も、IoT事業推進に向けてアドバイスをいただいています」(株式会社MAZIN 内山祐介 氏)
 

 

オーダーメード型支援による自社オリジナル商品「究極のストラップホルダー」の開発

ストラップなどのOEM製品を主に扱ってきたユー・アンド・アース株式会社は、自社オリジナルのストラップホルダーを開発するため、技術相談に都産技研を訪れました。都産技研はオーダーメード型技術支援を実施し、3次元CADによる設計、NC切削による試作を通じて、コストダウンも同時に実現したストラップホルダーを開発しました。

「その後も定期的に機構の開発に携わり、2020年には首から下げた入館証などが二重ロック機構によって絶対に落ちない、かつ、必ず前を向くストラップホルダーを開発・製品化しました。二重ロック機構は特許を取得し、売上も非常に好調だと聞いています」(オーダーメード型技術支援を担当した都産技研城東支所 主任研究員 上野明也)

11月21日には、東京都ベンチャー技術大賞の表彰式が産業交流展2024内で開催され、都産技研支援企業の株式会社MAZINが東京都ベンチャー技術大賞特別賞を受賞しました。また、株式会社ウォールナットは東京都経営革新優秀賞を受賞しました。

詳細はこちらをご覧ください。
公募型共同研究:株式会社MAZINと株式会社ウオールナットの2社が表彰されました。

ご来場いただいた皆さま、出展いただいた企業の皆さまに、厚く御礼申し上げます。これからの都産技研にもご期待ください。
 

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