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製品開発における食品テクスチャーの考え方を学べるセミナーを開催 - フードテックによる製品開発支援事業セミナー -

公開日:2024年10月15日 最終更新日:2024年11月12日

製品開発における食品テクスチャーの考え方を学べるセミナーを開催―フードテックによる製品開発支援事業セミナー―

都産技研では、2022年度に開始したフードテックによる製品開発支援事業の人材育成の一環として、食品業界の最新動向や都産技研の技術情報を提供するセミナーを2024年度に2回実施します。第一回目のセミナーは身の回りの食経験や食品製造の場で関心の高い“食品テクスチャー”に注目し、食品技術センターにて対面で開催しました。大変好評いただきましたセミナー「製品開発における食品テクスチャーの活用法」の講演内容をレポートします。最後に第二回目のセミナー情報も案内します。

食品テクスチャー特性を活かした食品の開発と品質評価

前半では、岩手大学 農学部・シンクレスト株式会社との共同研究講座「シン・フードラボ」の三浦 靖 氏を講師にお迎えし、食品テクスチャーの制御および評価法について具体例を交えて、ご講演いただきました。
食品テクスチャーは、舌触りや歯ごたえ、のど越しに代表される人が感じる食感に関する要素と、食品独自の物性が持つレオロジー的な要素が絡み合って示される用語です。食品テクスチャーの評価には、食品製造時の加工や成型、調理、保存などのさまざまな影響を考慮することが重要で、どのような点に気をつけるべきか、製造条件がどのように食品テクスチャーに影響を与えるか、どのような評価手法を選択すればよいか等が解説されました。また、これからの展望として従来から行われるトップダウン方策(素材や配合,加工装置の運転条件の設定で構造を形成させる)の考え方だけではなく、これからはボトムアップ方策(構造単位を積層して構造を形成させる)の進展が期待され、機器測定による評価だけではではなく、生体計測等も組み合わせて総合的に評価することが重要との見解をお話しされました。
 

写真1 講演会場の様子
写真1 講演会場の様子

食品テクスチャー特性を活かした食品の開発と品質評価

後半は、都産技研食品技術センターの事業内容や食品テクスチャーに関わる技術支援を紹介しました。
食品技術センターでは、レオメータを用いた粘度や動的粘弾性等の物性評価に対応でき、技術相談にてお客様のご要望に応じた支援メニューを提案しています。今回のセミナーでは、所有する物性測定機器の特徴や、それらを使った事例として、動的粘弾性測定装置を用いたハチミツの粘度測定や、クリープメータを用いた茹で時間に応じた麺の硬さ測定といった食品テクスチャー評価について紹介しました。続けて、食品技術センターの機器や設備の見学会を実施し、講演で紹介された測定機器についてデモ測定を交えて紹介しました。また、お客様に使用いただける機器を取り揃えた実験室の見学では、食材を乾燥するための食材乾燥機や粉末化するための粉砕機、色調やpH、水分活性等の品質評価に関わる測定機器についても紹介しました。
 

写真2 見学の様子
写真2 見学の様子

2024年度セミナー情報

近年、新たな育種技術としてゲノム編集技術が注目され、実用化も進められています。次回のセミナーは『ゲノム編集技術を用いた食品への応用』というテーマで、2名の著名な講師をお招きしてご講演いただきます。農産物と畜産物における研究開発事例についてお話しいただける予定です。
12月中旬にオンライン形式(ライブ配信)での開催を予定しています。詳細および申込方法についてはホームページなどでお知らせいたします。ぜひ皆様のご参加をお待ちしております。

詳細および申込はこちらをご覧ください。
ゲノム編集技術を用いた新たな食品の開発」(外部リンク)

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