CEマーキングとは

CEマーキング制度

EU各国に製品を出荷する際に、「CE」マークが必要となる場合がある

  • CEマーキングとは、製品がEUの関連法令(指令および規則)に適合していることを示す表示であり、EEA(欧州経済地域)に製品を出荷する際に求められるものである。
  • 「CE」マークが表示された製品は、CEマーキングを義務付けているEU法令に適合していることを示すものである。
  • 適合宣言を行った企業が自ら表示するものであり、第三者認証機関で適合試験を実施した場合であっても、最終的に適合していることの確認はその企業の責任で実施する必要がある。
     

EU加盟国同士の垣根を低くし、EU市場の活性を促すことが目的

(背景) 欧州各国における技術基準と制度の相違が存在していた。

 → 細部の技術基準を規定したが(「オールドアプローチ」)、運用が困難であった。
 → 必要要件のみに限定した新たな制度「ニューアプローチ」が導入された。(1985年)
 

ニューアプローチによりCEマーキング制度の導入(1993年)

  • 適合を示す「CE」マークを表示する仕組み
  • 指令の枠組みを構築
     指令    = 法令 【必須要求事項】
     整合規格 = 法令適合を推定するための技術基準  【具体的検証ツール】
  • EUで制定した法律を各国の国内法として制定・実施(指令)
     

NLFによるニューアプローチの実施強化(2010年~)

  • ニューアプローチを補完・強化するため、NLF(New Legislative Framework:新しい法的枠組み)が導入された。
  • NLFでは、以下の点が強化・整理された。
    ・市場監視の強化
    ・制度の合理化
    ・各指令間の整合性の向上
    ・関係当事者(製造者、輸入者、流通業者等)の責任の明確化

CEマーキングの流れ

1.指令の選択

製品に適用するEU指令(および規則)を選択・特定する。
(選択するEU法令は複数の場合がある)

2.整合規格の選択

適用するEU法令ごとに定められた整合規格の中から、当該製品が関係する規格を選択して特定する。
(複数の規格が関係する場合がある)

3.モジュール(適合性評価方式)の決定

各EU法令には、基本的要求事項へのモジュールが定められており、必要とされる評価内容などによって適切なモジュールを選択する。
(製品によっては、Notified Body(第三者認証機関)の関与が必要になる場合がある)

4.適合性評価

選択した整合規格に基づき、製品が要求事項に適合しているかを評価し、必要な対策を実施する。また、適合性を示すためのテストレポートなどを作成する。

5.技術文書(Technical Documentation)作成

テストレポートを含め、製品仕様書や取扱説明書などの様々な技術資料を含む技術文書を作成する。

6. 適合宣言書(Declaration of Conformity)の作成

技術文書をもとに、製品が適用されるEU法令に適合していることを確認したうえで、適合宣言書を作成する。複数のEU法令が関係する場合でも1枚の適合宣言書にまとめる。適合宣言書に指令や適合性評価に用いた整合規格などを記載して、責任者が署名する。

7. 「CE」マークの貼付

適合宣言書が完成したら、CEマークを貼付し、EEA市場に製品を出荷することが可能になる。

CEマーキングに関するFAQ

FAQ (CEマーキング入門編) 

1) 指令や規則はいくつあるの?

CEマーキングを要求するEU法令は29法令あります。

製品に関わる指令や規則については New legislative framework (外部リンク) をご参照ください。

【補足】
Regulation (EU) 2025/40:Packaging and Packaging Waste (包装廃棄物規則)およびRegulation (EU) 2026/405 :Detergents and surfactants (洗剤規則)はCEマーキングを要求するEU法令ではありません。
 

2) 整合規格の調べ方を知りたい

整合規格(Harmonised Standards)は、欧州委員会が公表している情報から確認することができます。

欧州委員会のウェブサイト Harmonised Standards (外部リンク)では、各指令・規則ごとの整合規格リストのサマリーを入手することができます。また、関連する欧州官報やガイダンス文書を確認することができます。

整合規格は改定されることがあるため、常に最新の情報を確認することが重要です。
特に、規格の改定や置き換え(superseded)が行われた場合には、これまで適合していた内容についても見直しが必要になることがあります。

そのため、CEマーキング対応後であっても、適用している整合規格を定期的に確認することが推奨されます。
 

3) 欧州官報の調べ方を知りたい

EUR-Lexは、欧州官報(Official Journal of the European Union)を含むEU法令を無料で閲覧できる公式のデータベースです。

EUR-Lexでは、欧州官報の閲覧に加えて、統合版(consolidated version)や改正履歴も確認することができます。統合版とは、改正内容が反映された最新版の条文をまとめたものです。

また、閲覧しているページが最新版かどうかは、画面右側に表示されている日付情報(最終更新日や適用日)を確認することで判断することができます。
 

4) CEマーキングはEUに輸出するすべての製品に必要?

EUに製品を輸出する際、すべての製品にCEマーキングが必要となるわけではありません
適用されるEU法令は製品の種類によって異なります。

例えば、ボールペンなどの文具類はCEマーキングの対象製品ではないため、「CE」マークを貼付することはできません。
ただし、安全な製品の提供は求められるため、一般製品安全規則(GPSR:(EU)2023/988)に基づく安全性の確保が必要です。なお、GPSRはCEマーキングを要求する法規ではなく、個別のEU安全法令が存在しないときや、個別法令で安全面が十分にカバーされていない場合に適用される一般的な製品安全規則です。

一方、電卓や時計などの電気・電子機器は、製品の仕様によっては、RoHS指令(2011/65/EU)やEMC指令(2014/30/EU)の対象となる場合があります。
これらの指令が適用される際には、各指令の要求を満足した上で、適合宣言書(EU Declaration of Conformity)を作成し、「CE」マークを貼付します。
なお、これらの製品は低電圧指令などの製品安全指令の対象外となる場合があり、その場合のCEマーキングの根拠法令はRoHS指令とEMC指令のみとなりますが、製品の安全性についてはGPSRに基づいて安全性を確保する必要があります。
この場合の主な対応は、以下のとおりです。

  • RoHS指令・EMC指令への対応
     適合宣言書(EU Declaration of Conformity)を作成し、「CE」マークを貼付する。
  • 製品安全への対応
     GPSRに基づき、安全性の確保を実施する。

さらに、製品安全性への対応に加えて、REACH規則などの製品含有化学物質規制への対応(SVHC含有時の情報伝達義務等)も必要となります。

このように、EU向け製品の法規制対応は製品の種類によって異なるため、それぞれの製品に適用される法令を個別に確認することが重要です。

FAQ(その他)

このほかにも、都産技研ウェブサイトに海外法規制に関するFAQを多数掲載しています。

免責事項

  • 当センターが提供している情報をもとに行った行為の結果については、いかなる場合も責任を負いかねますので、あらかじめご了承ください。
  • 本記事は2026年5月時点の情報に基づいて作成しております。最新の情報については、関係機関が公表している原文等をご確認のうえ、ご判断ください。
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