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アイソトープ・放射線のはなし 1.私たちと放射線のかかわり(6)

印刷用ページを表示する 更新日:2016年12月19日更新

 

(6)放射線障害の現れ方

放射線障害は、受けた放射線の量と影響の現れ方で二つの型に分類されます。

第1の型は、熱と火傷の関係と同じで、低い量の時は全く症状があらわれず、ある一定量を超えると症状があらわれ、症状は受けた放射線の量に比例して重くなるものです。この型には、全ての急性障害と、晩発障害のうち白内障などが含まれます。

第2の型は、白血病やがんと遺伝的障害の場合です。がんや遺伝的障害は、放射線以外の原因でも、ある割合で発生しています、放射線を受けることにより、この割合(発生率)が上がることが考えられます。

がんや白血病の症状は、個人が受けた放射線の量とは直接の比例関係はありません。また、他の原因で発病した場合との症状の違いもありません。放射線の量が増えると、放射線を受けた集団の発病の割合(確率)が上がることになり0.01シーベルトあたり、がんによる死亡率は1万分の5(2000分の1)と推定されています。

急性障害があらわれる型を確定的影響と言い、がんなどの影響を確率的影響と言います。国際放射線防護委員会はその勧告のなかで「確定的影響の発生を防止し、確率的影響の発生を容認できるレベルにまで制限する。」と放射線の利用と防護に関する基本的な考え方を示しています。

 


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