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節電ビズ・クールビズ・ウォームビズの評価方法

印刷用ページを表示する 更新日:2016年12月19日更新

山田 巧[発表者]、岩崎 謙次(墨田支所)

1.はじめに

  社会全体におけるCO2削減・省エネルギー化の流れを受け、クールビズ・ウォームビズが2005年より実施された。こうしたエネルギー政策の衣生活改善への働きかけは、衣服が我々の最も身近な温熱環境であることを示している。これをきっかけに、繊維市場においては、衣服の強度・染色堅ろう度などの基本特性に加え、より快適かつ高機能な素材のニーズが高まっている。衣服の快適性評価の手法はJISを基とする物性評価から、着用実験やヒトの生理応答を観測する手法等、数多くある。本発表では、節電ビズ・クールビズ・ウォームビズ製品に対する快適性評価、中でも熱・水分移動特性の一般的な手法、そして衣服の快適性評価の課題について紹介する。

2.評価手法

  クールビズ・ウォームビズに関わる主な快適性評価例を右表に示す。快適性評価は熱特性と水分特性に大別できる。これら特性は、夏物や冬物衣料に限らず、衣服によって形成される「衣服層内の温湿度環境」を構成する要因であり、接触冷感を除く、いずれの特性も衣服層内の温湿度に影響する特性である。
  快適性評価ではこれら物理的指標が、例えば衣服素材の「暖かさ」が保温性や熱抵抗として、「暑さの軽減」が通気性の向上、熱抵抗の軽減のように、着用時に知覚される感覚として置換えられる。

表 クールビズ・ウォームビズ製品に適応できる快適性評価
クールビズ・ウォームビズ製品に適応できる快適性評価の表

3.計測装置の例

  布状での評価のほか、衣服製品の評価法として、ヒト型サーマルマネキン(図)を用いた評価がある。人体形状と皮膚温分布が模擬できるため、衣服での保温効果を定量的に計測することができる。また、覆われる身体への保温性を部位別に比較することも可能である。今後、夏冬問わず、あらゆるシーズンの衣服の保温性または保温性の軽減などの評価に活用する予定である。

女性型サーマルマネキンの画像
図 女性型サーマルマネキン

4.快適性評価の今後の課題

以上、クールビズ・ウォームビズ製品に対応した基本的な評価法を紹介した。これら快適性評価について、最終的なヒトの着用データによる裏付けが必須となる。これについて、ヒト「快適感」に関わる生理反応・官能感覚などの関係解明はいまだ明らかでない点が多い。衣服側の物理的アプローチの他、生理・心理反応などデータ蓄積も今後の課題である。

 


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