利用者の方々と技術的課題に関して話し合う機会が非常に多い業務。人と関わることが好きな方におすすめの職場です。
地域技術支援部 城東支所 副主任研究員
木暮 尊志【平成22年度採用】
私が所属している城東支所では機械、化学、デザインの4つの分野があり、それぞれの分野で機器利用、依頼試験、技術相談の業務を行っています。機械分野は機械加工、製品強度、精密測定を、電気分野は恒温恒湿試験、雷サージ、振動試験など、化学分野は塩水噴霧などの耐久試験、デザイン分野では各種デザインに関する技術相談や各種プリンタの機器利用などの業務を行っています。研究に関しては各研究員の方々が各々の持つ技術的なシーズに基づき、各技術分野に対応した研究を行っています。私の所属する機械分野では現在材料強度に関する研究を行っています。
私の現在の主な仕事内容は機械分野の試作支援事業です。具体的には城東支所に配属されているインクジェット式三次元造形装置と3Dデジタイザを活用した試作品の製作支援を行っています。これらの機器は機器利用として利用者の方々に使っていただいているのですが、まだ広く普及している機器ではないので初めての方や慣れていない方が多く、これらの方々に使用方法の説明や取得したデータの取り扱いについての技術的な相談対応をしています。
研究職として最新のいろいろな機器を運用することができるという点、技能や技術を持った中小企業の方々と仕事ができるという点に魅力を感じています。ここでは、試作支援事業という業務の特色から、さまざまなアイディアに接することができ、つねに新鮮な刺激が受けられます。そうした中で、お客様が持ってくる様々な技術的課題の解決に向けてコミュニケーションをとりながら貢献できることに大きなやりがいを感じています。
研究と接客の両方をやりたいという方、人と関わることが好きな方におすすめの職場です。研究職ではありますが、技術支援業務の中で利用者の方々と技術的課題に関して話し合う機会が非常に多い職場です。内にこもるのではなく、表に立って利用者の方々とコミュニケーションをとりながらいろいろな課題に対して自分の力を発揮したいと思っている人、とにかく中小企業が好きな人に向いているのではないかと思います。
都内・関東をはじめ全国の企業を対象とした広範囲での技術支援業務。プレッシャーも感じますが非常にやりがいのある仕事です。
地域技術支援部 城南支所 副主任研究員
竹澤 勉【平成21年度採用】
城南支所のある城南地域には、機械金属加工や化学表面処理をはじめとするトップクラスの技術力を持つ中小企業が集積しています。東アジアを中心に海外への事業展開に意欲的な企業も数多くあります。城南支所では大田区・品川区・目黒区などの城南地域の特性に合わせた 1)精密測定、2)電気・電子・磁気、3)化学分析、4)非破壊検査、5)試作加工などの機器を設置してものづくり支援を行っています。海外展開支援としては、海外規格に準じた評価試験を実施しています。また今後、大田区と連携して羽田空港跡地を特区化して国際産業交流拠点を作る構想に関して技術的なサポートを行っていく予定です。
X線透過・CT装置を用いた非破壊検査の依頼試験を主に行っています。人間でのレントゲン撮影やCTスキャンと同様のものです。ものを壊さずに観察できるので、出荷前の製品検査や不良が発生した製品を破壊が伴う検査や分析をする前に検査することができ、大変利用の多い試験となっています。研究としてはX線透過装置を用いたアルミニウム合金種別の識別をテーマとして、リサイクルに向けた識別技術の検討を行っています。
たくさんのお客様に接することができ、主に中小企業の方々のお役に立てるように技術支援を行う点に魅力を感じました。私は民間企業に在籍していましたが、民間企業では所属する企業を中心とした限られた範囲での貢献が求められていました。一方、都産技研では東京都の中小企業だけではなく関東、全国の企業といった広範囲での貢献が求められます。プレッシャーも感じますが非常にやりがいがあります。
都産技研は、研究開発、製品開発支援、技術支援、産業人材育成、産業交流、技術経営支援および情報発信をとおして東京都の産業振興を図り、都民生活の向上に貢献することを役割としています。お越しになるお客様は、解決方法を求めていらっしゃいます。そうしたお客様のご要望に、自分の知識や経験を生かして対処・貢献することにやりがいを感じられる方にはおすすめの職場です。
依頼試験・お客様からの相談・研究、都産技研を取り巻く環境が自分を成長させてくれます。そして地域貢献度の高い仕事に誇りを感じています。
多摩テクノプラザ 電子・機械グループ 研究員
小畑 輝【平成28年度採用】
電子・機械グループでは機械分野、電子回路分野、EMC分野の3つに分かれており、引張強度試験、粗さ測定試験、シールド性評価試験、静電気試験、放射ノイズ試験など様々な試験業務を行っております。研究は、それぞれの業務に関係する分野を始め、CFRPの機械部品活用やワイヤレス給電など、近年注目されている分野の研究も行っております。
EMC分野における試験・相談・研究が主な仕事内容です。EMCというのは電子製品から不要な電波を出さない、あるいは電波を受けても誤動作しない、という考え方です。このEMCの規格によって定められた試験の実施、規格・認定取得やEMC設計のための相談を行っています。また、只今模索中ですが、新しい発想として電波を吸収する構造の研究も近い将来チャレンジしてみようと思っています。
業務の中に試験や研究があることから、試験機に触れる時間や、実験の時間が多いことに魅力を感じました。また、都産技研の目的の一つに中小企業の技術支援があり、地域貢献度が高いことも理由の一つです。中小企業が抱える課題や依頼試験の内容は千差万別です。その課題に対してケースバイケースで解決法や目標などを定め、それに向かって進んでいくことにやりがいと誇りを感じています。
私は、高専(5年制)を卒業し、その後、大学に3年次編入、修士課程(2年)を経て、都産技研に応募を決めました。都産技研の仕事は、試験や実験ばかりでなく常に変化がある社会人生活を送れるほか、仕事の幅が広く色々なことに興味がもてる仕事なので、そんな人にとっておすすめの職場ではないでしょうか。そして何よりも数多くの中小企業やあらゆる種類の機械に携わることができます。時には特定の分野に特化した研究者として、時には相談に来たお客様の問題を解決するアドバイザーとして活躍します。日々、新しいことに触れる機会があり、多くの技術を学び、活用できる実践の場が都産技研です。
中小企業様の限りないチャレンジを支援すること、一緒に試験方法や解決策を考えて、試行錯誤しながらやり遂げたときの達成感が一番の喜びです。
多摩テクノプラザ 複合素材開発セクター 副主任研究員
岡田 明子【平成20年度採用】
平成28年に開設した複合素材開発セクターでは、これまで担ってきた繊維技術および化学分析に加えて、複合素材の開発から成形、評価までを総合的に行う体制を整え、繊維加工・金属・プラスチック成型などを行ってきた中小企業の方々が産業用繊維や複合素材分野へ技術を拡大・展開する際の支援を行っています。当セクターは、繊維にセンサーなどを織り込んだウェアラブル製品や、炭素繊維・アラミド繊維の織物試作など付加価値の高い高機能繊維製品の開発を行っている「高機能繊維材料」、軽量かつ高強度な炭素繊維強化樹脂(CFRP)などの成型から評価を行っている「繊維強化複合材料」、繊維製品に関する評価・試験や、工業製品や素材の科学的特性に関する評価・試験を行っている「繊維・材料評価」の3つの分野で構成されています。
繊維・材料評価分野で、繊維製品や複合材料の強度試験(引張強さ、摩耗強さ)、着心地に関する試験(通気性、吸水性)、特殊な性能に関する試験(防水性、帯電性)などを担当しています。JIS規格の試験や、企業の方々と打ち合わせを行い要望に沿った規格外の試験について実施し、製品開発や品質管理の支援を行っています。研究では、産業用として利用の多い高強度繊維や難燃性繊維の光や汚染ガスに対する耐久性を調査しています。
中小企業を支援できるという点に魅力を感じ、応募しました。企業の方々から直接相談をうけることで、実際の課題を把握し、企業の方々と一緒に課題の解決に取り組めることに魅力を感じています。そして企業の方々は専門的な分野に対して熟練した技術を持っている方が多く、企業の方々と接する中で事故の知識や技術力の向上が図れるという点も魅力の一つです。
中小企業の方々と連携してものづくりを一緒に行っていきたいという方におすすめです。また、様々な分野の方と接することが多いことや、講習会やセミナーなどへ積極的に参加できる環境も整備されているため、現在の専門性日とらわれず、幅広い知識や技術を身につけ、自己の技術力や人間力を伸ばしたいという方におすすめです。ぜひ都産技研で一緒に成長しましょう。