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プロジェクト紹介2

印刷用ページを表示する 更新日:2018年12月3日更新

プロジェクト2. 次世代超高速無線LAN規格IEEE802.11ad規格評価用ソリューションの開発

このプロジェクトに関わる4人の打ち合わせ風景です
※所属・役職等はインタビュー当時のものです

プロジェクトの要旨

中小企業のミリ波産業への参入を促す為の廉価なミリ波測定ソリューションを製品化

今回の共同プロジェクトは、60GHz帯のミリ波を使用するIEEE802.11ad規格が平成24年初頭に策定されたことが発端です。
しかし、ミリ波産業に中小企業様が参入するには数千万円もする機器を独自で導入する事が障壁となっています。
そこで、測定システムの導入コストが数千万円であるものを、約4分の1まで下げ、かつ簡単に測定できることを開発目的としました。
都産技研では、今後のミリ波産業の発展を見据えて、このシステムを日本電波工業様と一緒に開発し、これまで行ってきたミリ波デバイスの評価・補正手法の研究成果やミリ波回路の開発と実装技術等を活用し、IEEE802.11ad規格のミリ波変調信号を生成できる廉価なミリ波帯のアップコンバータをプロトタイプ化することに成功しました。

プロジェクトの概要

電波開発用機器の写真です開発のきっかけ■
都産技研の山岡が、ミリ波実装の技術支援を日本電波工業様に対して行っていました。また、日本電波工業様の開発者の方も平成25年度から平成27年度まで都産技研で開催していた「ミリ波通信関連の技術セミナー」に参加されており、今回の共同プロジェクトの担当者でもある藤原がミリ波測定に関する相談に対応していた事もきっかけとして技術交流が始まりました。その後、日本電波工業様が手掛けているミリ波帯の発振器の応用先を開拓する社内方針もあり、お互いのシーズを活かした共同プロジェクトがスタートしました。

共同プロジェクトの流れ■
都産技研がミリ波回路(周波数変換器)の設計と試作およびIEEE802.11ad実信号を用いた性能評価を担当しました。日本電波工業様の発振器は、バイアス電源をかけるだけで、ミリ波で発振、出力は30mW@60GHzの高出力を得ることができます。今回のプロジェクトで本発振回路へQ値の高い共振子を装加し、高安定低価格なミリ波発振器を開発しました。最終的には、それぞれの開発品を一体化したアップコンバータの製品化が目標です。

共同プロジェクトで苦労した点■
都産技研は、これまでミリ波帯回路の設計や評価方法、実装の経験が殆どなかった中、共同プロジェクトを通じて開発を行いながら経験値を高めていきました。また、日本電波工業様は、IEEE802.11adなど通信に使用できるのかどうかという不安はあったようですが、使用できそうであるという評価結果に安堵されていたみたいです。特に苦労したという点はなかったのですが、年々グローバル化が進み、世の中の移り変わりのスピードが増す中で、いかに早く開発に成功できるかという点が最も重要なポイントでした。おかげさまで約2年という短期間で開発に成功できた事は大きな成果でした。

 

プロジェクトの感想および今後の目標

プロジェクト担当者の写真今後の目標として、ミリ波産業への新規参入やサブシステムの導入を考えている方に、廉価なミリ波測定ソリューションとしての製品化を目指して行きたいと考えています。今回の共同プロジェクトの開発品は言うなれば、自動車に例えると使い勝手の良い低コストでしかも小回りが効く軽自動車です。誰でも気軽かつ簡単に使用できる測定システムの性能向上に注力していきたいと考えています。また、ミリ波帯におけるフリップチップ実装の有用性および実用性が本研究によってより強固なものとなったため、今後は更なる技術力向上や高周波化のために尽力したいと考えています。
開発本部 開発第一部 電気電子技術グループ 藤原康平 山岡英彦
 

 

プロジェクト担当者の写真当社は60GHz帯通信用コンバータの局部発振器(LO)を開発しました。高性能のコンバータ製作には、LOの周波数高安定化が必要不可欠です。LOの周波数高安定化を達成する為、当社ではガンダイオード発振器にQ値の高い共振子を装荷しました。その結果、従来の当社ガンダイオード発振器に比べて、常温での周波数変動量は1/3以下に減少しました。また、離調周波数100kHzでの位相雑音は、-70dBc/Hzから-95dBc/Hzに低減しました。今後の目標は、60GHz帯LOの更なる性能向上を推進し、コンバータを製品化することです。最後に、本共同研究に関して多くの知識をご教授いただいた都産技研藤原様、山岡様に心より感謝申し上げます。
日本電波工業株式会社 発振器技術統括部 第五技術部 恩塚辰典 中川敦 尾崎慎吾


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