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ホーム > 研究開発 > 研究課題外部評価 > 平成22年度開始予定課題事前評価結果 > 4.再生アルミニウム合金中の不純物鉄系化合物制御によるリサイクル性改善

最終更新日:2010年9月11日

4. 再生アルミニウム合金中の不純物鉄系化合物制御によるリサイクル性改善

実施予定期間:平成22年4月から1年間

研究目的

地球規模での二酸化炭素排出量削減策として、輸送機器等の軽量化、とりわけ、自動車、鉄道車両などの部材にアルミニウム合金が積極的に用いられている。また、アルミニウム合金材料としてリサイクルによって再生地金を用いる場合、新地金を用いる場合に比して3%のエネルギ消費で済む大きな省エネ効果があるが、品質の劣化が生じてしまうために、実現には数多くの課題が残されている。
再生アルミニウム合金で最も品質劣化の原因となるのは、不純物としての鉄の混入である。これはスクラップの分別過程で、アルミニウム合金と分離しきれない鉄材が混入してしまうことによる。この際、脆い鉄系の金属間化合物がアルミニウム合金を再生する際に形成されてしまい、品質とりわけ靭性の劣化が著しくなる。そこで本研究では、高濃度の不純物鉄が混入したリサイクルアルミニウム合金中で形成される鉄系化合物の形態を制御し、品質劣化を低減することのできる、高品質リサイクルアルミニウム合金の鋳造プロセスの開発を行う。

研究内容

  1. 不純物鉄化合物の晶出挙動・形態変化のメカニズムの解明
    リサイクルアルミニウム合金中での不純物鉄系化合物(Al3Fe、β-AlFeSiおよびα-AlFeSi化合物)の形成挙動を定量的に明らかにする。不純物鉄量、Si量と合金溶解時の溶湯保持温度、鋳造時の冷却速度などの鋳造条件を変化させ、形成される化合物の形態、構造及び形成温度、形成速度等の成長挙動を組織観察、構造解析及び熱分析により明らかにする。
  2. 不純物鉄化合物の組織制御法の開発
    不純物化合物の晶出挙動・形態変化のメカニズムを明らかにした後、それを元に、靭性を著しく低下させる粗大板状の鉄系化合物(β-AlFeSi)を形成させずに、微細粒状もしくはチャイニーズスクリプト状にα-AlFeSi化合物を微細分散形成させる鋳造プロセスを開発する。また、Mn等、他の元素を添加することによって鉄系化合物の形態を制御する方策を併せて試みる。

評価

[A1B3]

意見及びその対応


意見1

  • 用途対象工場などを明確にすべきである。
  • 基盤研究として興味深い。一年で実施する目標と実用化までのストーリーと、ステップを明確にされたい。

対応1

  • 主としてアルミダイカスト工場を対象として研究を行います。すべてのAl-Fe-Si合金組成で研究を行うと膨大な実験量となってしまうため、一年で実施できるように、実用材として使われているダイカストJIS規格合金周辺で合金組成を絞り込みます。その後研究の進捗状況に応じてステップを広げる予定です。

意見2

  • 核発生や温度分布の影響についての考察を加えてほしい。

対応2

  • 溶湯の純度や含有ガス、振動、対流などの効果もあり、核発生を厳密に調べ考察することは困難ですが、工業的・実際的な形成温度範囲、成長過程については実験的に明らかにして考察を行います。

意見3

  • 形態の定量性(数値化)の方法を示して欲しい。

対応3

  • 化合物の形態はαとβ、またαの中でもチャイニーズスクリプト状およびスラッジ型に分類されますが、これらをさらに画像解析を用いて形態パラメータを設定する予定ですが、形態の数値化は、形成過程のメカニズムにも関わり、研究の目的でもあるため、実験結果を踏まえた後に、研究の早期の段階で、形成メカニズムを考慮して決定します。

意見4

  • リサイクル性の改善は可能であろうが、予想される成果と展開において閉鎖的な市場になる可能性がある。

対応4

  • 現在アルミニウム製造業会では、展伸材、鋳造材及びダイカスト材をそれぞれクローズでリサイクルする手法と、可能なものは展伸材から鋳造材、ダイカスト材などというように異なるスクラップを使用する社会的枠組みも検討されています。問題は山積していますが、共通する最も重要な因子は鉄不純物の影響と考えられますので、今後の市場の拡大も期待しつつ、研究成果を提供していきます。

意見5

  • スクラップからリサイクル化、そして再利用のスキームを判りやすくしていくことも大切である。

対応5

  • 実際のスクラップ回収、溶解・鋳造そして再利用の具体的な適用例を示す、判りやすい図説等を用いたイメージフローを作成し、スキームの構築を行います。

意見6

  • 本技術により得られるリサイクル材料は、元のスクラップ材とはFe含有率が異なり、別な組成の材料になると考えられる。各種物性も変化すると考えられるので、企業におけるリサイクル技術としての実用化までには時間がかかると思える。

対応6

  • スクラップのリサイクルでは、各種物性を調整するために、いくつかの異なる合金を配合して溶解・鋳造を行います。この際に、他の元素の成分比を調整するために、鉄濃度が高くなってしまう弊害が生じます。まずはこれを解決できるよう、第一ステップとして取り組みます。

意見7

  • アルミニウム合金のリサイクルに関する当該研究は時宣に適った課題設定であり、早急に実用化が望まれるものである。

対応7

  • 通常業務で行っているアルミダイカスト企業の相談・依頼試験及び実地支援等でリサイクルの現況把握を行い、適用可能なプロセスの具体化ならびに問題点の抽出を行い、それらを解決すべく共同研究等を立案して、より現実的で迅速な実用化に努めます。

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