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ホーム > 情報発信 > 情報提供・刊行物 > TIRI News > 大気中放射能濃度の測定

最終更新日:2011年6月1日

大気中放射能濃度の測定

  東京都立産業技術研究センターでは福島第一原子力発電所の事故にいち早く対処して参りました。地震の翌日3月12日より 24時間体制で観測を行っています。以下に測定の方法及び現在までの放射能値についてご紹介します。

放射能測定について

  東京都立産業技術研究センターでは旧駒沢支所の前身であるアイソトープ総合研究所の時代から、36年にわたって環境放射能測定を行っています。環境放射能測定は核実験や原子力発電所の事故が生じた際、放射性物質を検知し都民を放射能被ばくから守ることを目的としています。
  1986年に起きたチェルノブイリ原発事故では旧アイソトープ総合研究所において、放射性物質を日本で初検出しました。また、1999年のJCO臨界事故、2006年、2009年の北朝鮮による核実験が行われた際にも、都の地域防災計画(原子力災害対策)に基づき、24時間体制で放射能測定を行いました。この時は異常値が検出されないことを、都を通して都民の皆様にお知らせし、都民生活の安全安心の確保に努めました。
  この度の福島第一原子力発電所の事故では、地震の翌日より24時間体制で測定を開始し、3月15日には東京でも放射性物質が検出されました。
  環境中の放射能濃度は、大気中の塵を図1に示すダストサンプラーに取付けたろ紙で捕集し、図2に示すゲルマニウム(Ge)半導体検出器で測定します。以下に測定の方法及び3月中における放射能濃度の値の変化についてご紹介します。

ダストサンプラー
図1 ダストサンプラー

Ge半導体検出器
図2 Ge半導体検出器

放射能濃度の測定方法

  放射線にはものを透過するという性質がありますが、透過して通り抜けるだけでは何も起こりません。ものに吸収されたエネルギーこそが、放射線の作用の基となります。放射線の量を、吸収されたエネルギーの総量としてはかるのが吸収線量です。対象物1キログラムあたりに1 ジュールのエネルギーが吸収される放射線の量を1グレイ(Gy)と定義します。
  大気塵の捕集は、人の身長及び呼吸位置の高さを考慮し、地面より約1mの高さで行っています。ろ紙に捕集した大気塵をGe半導体検出器で測定します。
  Ge半導体検出器は、放射線(ガンマ線)が Ge結晶を通過するときに生成する電子―正孔を各電極に集めることにより、放射性物質の定性・定量を行います。ガンマ線のエネルギーはヨウ素-131(I -131)では365keV、セシウム-137(Cs-137)では662keV等、核種ごとに固有の値を持っています。ガンマ線のエネルギーを解析することにより、核種が同定されます。Ge半導体検出器の最大の特徴は、優れたエネルギー分解能(1.9~2.0keV)で、多くの核種を精度良く検出できることです。

現在までの放射能濃度

  図3に3月中におけるI-131、Cs-137の放射能濃度の値の変化を示します。3月12日より観測を開始し、両核種とも3月14日までは未検出でした。3月15日に初検出され、同日の午前中に最大値を示しました。最大値は I-131で241Bq/m 3 、Cs-137で60 Bq/m 3 でした。その後は、微小な値の変化があるものの、減少傾向であることがわかります。

図3 放射能濃度の変化
図3 3月中におけるI-131、Cs-137の放射能濃度の変化

今後の放射能測定について

  4月より5月9日現在では放射能濃度はほぼ検出限界以下と低い状態が続いています。しかし環境中の放射能濃度は降水や風向き等、天候により値が変動することがあります。今後も、長期にわたり監視を行っていく必要があります。
  都産技研では放射能監視を継続して行い、今後とも都民生活を含めた安全安心の確保に努めて参ります。


  TIRI News 2011年6月号 掲載記事 

 

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